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道南出身のボートレーサー浅井翼さんのデビューレース in 戸田競艇場(ネット)観戦日記

函館といえば、競馬!競輪!のレース場が揃うという博徒にとって、旅打ち(旅先で博打を打つこと)の場所として大変魅力的な街。しかしながら、北海道という日本で一番寒い場所にあることから、水面を舞台にレースを繰り広げるボートレース(競艇)場ありません。そのためなのか、北海道出身の競艇選手は2023年4月には5人しかいませんでした。

そんな中、2023年11月26日に道南出身の浅井翼さんがボートレーサーとしてプロ初出走を迎えました!

浅井翼さん

23歳。函館市出身で幼少期に北斗市へ。大野中2年の時にボートレーサーを志したものの、まずは養成所に入るための費用を貯めようと陸上自衛隊へ。21歳の時に養成所の費用が不要となる制度変更があったため受験を決意したとのこと(北海道新聞より)

 

通常ボートレーサーはレース場がある地域の支部に所属し、その地方を中心にレースに出走(斡旋)します。おおよその選手は出身地方に近い支部に所属するようです。しかし、北海道には支部がないため東京支部に所属することが多いようです。浅井選手はボートレーサーとしてデビューする寸前に亡くなってしまった友人の出身地・埼玉支部に所属。

埼玉といえば戸田競艇場がホームプールということになります。そのためデビューも戸田競艇場で開催された「本命バトル祭・第56回東京中日スポーツ杯」となりました。通常一つの大会(節といいます)は4日~7日かけて行われ、選手は各日1回、または2回レースに出走し、その着順で得るポイントを元に準優勝戦・優勝戦と進みます。

今回の「本命バトル祭・第56回東京中日スポーツ杯」は4日間で行われたので、浅井選手は最低4回はレースに出走することになります。

浅井選手の紹介は各種スポーツ新聞や北海道新聞さん、函館新聞さんが書いていらっしゃるのでそちらを見ていただくとして…浅井選手に絞った独断と偏見のレース回顧をしていきたいと思います(笑)。 ちなみに、新人ボートレーサーは暫くの間、ほぼ5着6着を繰り返します。初勝利まで1年~2年かかる選手や、中には勝てないまま引退する選手も(レーサーは成績が悪すぎるとクビになってしまいます)。浅井選手もほろ苦いデビュー戦となってしまいましたが、4日間健闘していました!ファイトだ!

レース結果

1日目:転覆失格

1R目に6コースから出走。.26、6艇の中では2番めの早いスタートを決めますが、第1コーナーをターンするところで内側の艇の曳き波で舟の先端部分が水面から浮いてしまい、バランスを崩して転覆・落水。ボートレースはレース中転覆したり落水したりすると即失格。かつ、事故艇の周りでは追い抜き禁止になるためその時点でほぼレースの着順が確定してしまいます。競艇の出来事を取り上げるブログ「競の出来事」に「【競艇】ルーキーの浅井翼選手 デビュー戦で転覆」と取り上げられ、初日からある意味大活躍。なお、このブログで名前が取り上げられると、活躍できるジンクスが……あるような気もするし、無いような気もします。

2日目:6着

初日に転覆・落水したものの大きな怪我はなかったようで翌日も無事出走。よかった。それはさておき、この日は.49という遅いスタート。隣はSGやG1で活躍するA1レーサーの稲田選手なのでついていければ大チャンス!でしたが…6艇で一番遅いスタートでは厳しい。初日とは異なり、しっかり1マークを握って周り4番手につけるも、2マークでもたついてしまい他艇と軽く接触。そのまま6番手へと後退。6着でゴール。まずは無事にゴールできてよかった~!

3日目:1走目・6着/2走目・4着

1走目:1R→6着

内側の艇に先にターンされてしまうもしっかり1マークを回った。しかし、初手の遅れは取り戻せず1週目の2マークでも大回りしてしまい6着。展開的に仕方ないですね。

2走目:6R→4着

5号艇でのレースですが、通常新人は危険防止の観点から大外6コースに回り込むことがほとんど。ということで浅井選手も5コースから6コースへ。捲くっていった3号艇4号艇について5番手くらいをキープしながら航走。1周め2マークでうまくターンマークを外さず回れたため、前の艇と差を縮め、4番手へ踊り出す。そこから2周め1マークで3着を狙い内側に切り込んでいく攻めを見せるも間に合わず、その後追いつくことなく4着のままゴールイン。1周2マークはかなり良かった!

4日目(最終日):1走目・6着/2走目・6着

1走目:1R→6着

まあまあのスタートを切るも回りシロがない展開で1マークハンドルはいらず6番手から。道中6番手のままゴールでしたが、途中の攻め方はなかなか良い進路取りにみえました。

2走目:9R→6着

5号艇で6コースからのスタート。かなり良いスタートタイムかな…と思いつつも、やはり初手では内側の艇より先に回れません。慣れてきたらおそらくそのまま大外を全速で回り上位に絡めそうでしたが、デビュー節なのでそれはなかなか無理難題。この日の2走めはスタート後少し待って最内を差そうとしていたのでそれは好判断。腕がついてくれば2,3着に絡めるようになる進路取り。同じくウチを回ろうとした4号艇ともたついてしまったので着を落としましたが悪くないレース。

レース回顧

初日1走めから転覆失格した時はどうなることかとモニタの前でヒヤヒヤしていましたが、2日目以降しっかりと走っていたのでまずは良かったなという気持ちです。デビューおめでとう。戸田競艇場はスタートしてからはじめのコーナーまでの幅が狭い(というか、全体的に狭い)ので、大外6コースからのレースは本当に厳しいと思います。

ボートレースは内側を走る人が一番有利で勝ちやすい(一斉にスタートするので)といわれています。戸田競艇場のように、第一コーナーまでの幅が狭いと、それだけでより一番最初にターンできた選手が勝ちやすいと考えられます。そのため、質の良いスタートはもちろん、進路どりの判断、操舵の判断、体重移動本当に難しそう。そんな戸田競艇場をホームプールにすると、漫画・モンキーターンの主人公のようなV字型のターンを手の内にいれることができる・・・らしいです。

ボートレースでは通常その節で使うモーターもボートもガラポン抽選で決められるため、新人だからといって下駄をはかせてもらえるわけでもなく、かつ危険回避の観点から一番不利な大外からのレースとなります。したがって、新人が初めて勝つまでにはナカナカナカナカ色々な運と努力とセンスが噛み合わないと難しい印象です。

浅井選手は自分でモーターの整備をしたりするところに魅力を感じてボートレーサーの世界に飛び込んだ、ということなので今後、操舵技術はもちろん、モーターの整備技術・プロペラをモーターに合わせていく技術も高くなっていく…でしょう!

デビュー節の戸田競艇場のレース・・・と考えると、かなりしっかり回れていた印象なので、将来が楽しみですね!

レースをパソコンやスマホから観戦しよう!

舟券は買わなくてもレースはインターネットで見られるので、浅井選手の出走情報をチェックして観戦してみましょう!出走情報のチェックは、ボートレース公式サイト内の浅井翼選手のページからできます。

浅井翼(ボートレース公式サイト内ページ)

次回は12月19日の多摩川競艇場で開催される「四市組合設立56周年記念BTS市原カップ」ですね。きっと、怪我なく強いレーサーになって、いつか大舞台でバリバリ活躍してくれることでしょう~!

浅井翼選手に関するニュース・動画リンク